2009/12/23

Appleがテレビを再発明?

WSJNYTによると、Appleが現在2つのキー局CBSとDisney (ABC)との間で配信事業に関して合意寸前とのことで、Appleは両局の放送をインターネット経由で有料で提供するサービスを行なうそうだ(月額30ドル)。現在、趣味の領域のApple TVが事業に格上げされることになる。TechCrunchはCATV業者にとって脅威だろうと論評している。日本でのCSの放送サービスは、CATVに限らずほとんどがパッケージ売り。もしも、TechCrunchが言うように1番組、1放送単位で適切な価格で買うことができるようにして欲しいものだ。

AppleはGoogleとの戦いのためMicrosoftと手を携えるか?

9to5Macに面白いエッセイが出ていた。AppleはGoogleとの戦いのためにMicrosoftと手を携えるか? という話だ。AppleとGoogleの関係は、エリック・シュミット氏が取締役から辞任して以来、スマートフォン(iPhone vs. Android)、OS (Mac OS X vs. Chrome OS)、ブラウザ (Safari vs. Chrome)、クラウド (MobileMe vs. Google)、VoIPと完全に競争相手になってしまった (Google Voiceアプリの認証騒動、AdMobの買収は記憶に新しい)。特に、Googleが開発しているAndroidは、Appleにとって最も重要な製品であるiPhoneにとって、目の上のたんこぶとなっている。完全に競争相手となったGoogleより、むしろ長年のライバルMicrosoftとの関係は良くなっている気がする。Mac上でWindowsがオフィシャルに動作させるためにBootCampを出し、iPhoneやMac OS XでExchangeをサポートしている。今後、AppleによるBingの採用、iPhone版Officeの開発などが進み、二社が対Googleの共同戦線を張る可能性は確かにあるかも知れない。

2009/12/22

iPhone botnet の解析結果

SRIのMalware Threat Centerが、脱獄したiPhoneを対象にしているbotnet「iKEE.B (別名 Duh)」の素晴らしい解析結果を公表している。脱獄後にSSHのパスワードを変更していないiPhoneへSSHを介して感染し(ファイルがアップロード)、rootパスワードをohshitに変更、あとはクラッカーからリモート制御され、主にオンラインバンクに攻撃を行う。

イギリスではVodafoneもiPhone販売

BBCによると、イギリスで来年1月14日からVodafoneがiPhoneの発売を開始するそうだ。既に予約が開始されている。これで、イギリスはO2、Orange、Tesco Mobileに続いて4社目となり、もっとも競争が進んでいる国となる。ただ、iPhoneはSIMロックされていなければ、もっと素晴らしいのだが。日本でもドコモやイー・モバイルが発売すればいいと思う。AndroidやiPhoneの普及は通信会社にとって、純粋な通信サービス(料金とエリア)で競争する厳しい時代に入るのかも知れない。

Bluetooth 4.0の規格発表

Bluetooth SIG (Bluetooth Special Interest Group) は新しい規格「Bluetooth 4.0」の策定が完了したと発表した。3.0の発表からまだ数カ月しか経っていないが(今年4月に発表)、4.0は3.0とは異なる用途を目的としている。4.0の目玉は低消費電力での無線通信技術 Bluetooth Low Energy を盛り込んだ点で、この拡張によって、健康器具やセキュリティ製品などで使われるセンサーのような低消費電力性が求められる機器でBluetoothが利用できるようになるという。Bluetooth Low Energyは極小さなパケットのやりとりを行うことで低消費電力性を実現している。パケットの大きさは最小8オクテット、最大でも27オクテットで、通信速度は1Mbps、AFH (Adaptive Frequency Hopping: 適応型周波数ホッピング) 技術を利用して電波干渉を避ける。また、128ビット鍵長のAESによる暗号機能を備えている。

WWDC 2010の開催は6月28日から7月2日

サンフランシスコのモスコーン・センターのカレンダーから、Appleの開発者会議WWDC 2010は6月28日から7月2日だろうとのことだ(今年は6月8日〜12日)。例年、WWDCでiPhoneの新モデルが発表されてきた事から、次期iPhoneが発表されると思われる。ちょうどAT&Tとの独占契約が切れることから、Verizon向けのiPhoneが出るのではと噂されている。当然、新型iPhoneが出るならiPhone OS 4.0、そしてMac OS X 10.7の何らかの発表もあるだろう。タブレットの話もこの時か?

2009/12/21

[映画] インフォーマント!

スティーヴン・スダーバーグ監督、マット・デイモン主演の映画「インフォーマント!」を観た。ADM (Archer Daniels Midland)、味の素などの国際的価格カルテルの実話に基づく話。1992年、穀物メジャーADMの重役に出世したマーク・ウィテカー(マット・デイモン)は愛妻と子供と一緒に幸せに暮らしている。が、リジン(必須アミノ酸)工場がウィルス被害で毎月700万ドルの損害を出し、それは日本の企業スパイのせいだと嘘の報告をしたところから、話が大きくなっていく。さっそく、調査のためにFBIが呼ばれるのだが、ウィテカーはADMは国際カルテルで違法な価格設定を行っていると内部告発し、FBIに2年半に渡ってその証拠を掴むために協力をする。1995年、ついにADMに強制捜査に入るのだが、ウィテカー自身が不正に巨額な賄賂を受け取っていたことが明らかになり、事件は混沌としていく。真面目に取り上げると深刻な話になるところが、虚言癖のウィテカーの登場でとにかく笑えるブラックコメディとなっている (実話というのも興味をそそる)。15キロ太ったマット・デイモンがとにかくおかしい、頻繁に頭の毛を触るウィテカーは刑務所に入って禿に!やっぱりズラだったのだ。ちなみに本物のウィテカーは現在バイオテクノロジーのCOOを務めているというから、これまた不思議だ。日本で公開劇場数が少ないのは、味の素協和発酵が実名で登場するからか。それにしても、アメリカ人にとっては日本人って所詮イエローモンキーなんだよなーと実感。日立や三菱によるIBM産業スパイ事件も題材にならないのかしら。

SNLがAT&Tの電波をバカにする

Saturday Night Live (SNL) でニュースキャスターに扮したセス・マイヤーが、AT&Tの電波が貧弱なことをバカにする冗句コメディがあったそうだ (この後、大喝采)。超訳すると、「今週、Googleが自社ブランドの携帯をまもなく売り出し、iPhoneに挑戦という報道があった。また、iPhoneに挑戦? 電話を掛けなきゃ」。米国も日本同様iPhoneの電波が貧弱な点は共通だけど、そんなに面白い話かなー

It was reported this week that Google would soon launch its own cellphone as a challenge to the iPhone. Also a challenge to the iPhone? Making phone calls.

2009/12/19

モバイル向けWebアプリ版Gmailを高速化

GoogleがiPhoneやAndroidなどのスマートフォン向けのWebアプリ版Gmailを従来と比較して2〜3倍以上高速化したと発表している。最適化されたのは英語環境のみで表示言語をEnglishにする必要はあるが、試してみるとかなり速くなった。これなら、Mail.appで使うよりもMobile Safariのがいいだろう。

[読書] 100年予測 ― 世界最強のインテリジェンス企業が示す未来覇権地図

地政学の専門家で「影のCIA」と呼ばれるインテリジェンス企業ストラトフォー (STRATFOR) のCEOジョージ・フリードマンの著書「100年予測 ― 世界最強のインテリジェンス企業が示す未来覇権地図」を読んだ。とにかく非常に面白い本だった。21世紀の今後の100年を地政学を元に今後の未来を予想し、その内容は驚くべきものだ。ついこの間アフガン増派が行われたが、既にアメリカとイスラムの戦争はアメリカの勝利という形で終焉しているのだという(ビン・ラディンが聞いたら驚くだろう)。そして、21世紀前半で中国、インド、ロシアは衰退し、この21世紀はアメリカの世紀になるという。その根本的考えに海洋を支配するものが世界の覇者になるからだという(中国、インド、ロシアは陸国なのだ)。そして、海洋が宇宙に変わっていく。現在でも唯一の超大国であるアメリカはまだまだ若い国で、今後100年間はアメリカ中心の世界になるという。この超大国に挑む大国連合がポーランド、トルコ、そして軍国主義を復活させた日本で、なんと2050年にはトルコと日本はアメリカと全面戦争を行う。その戦争は人類初の宇宙戦争となる。まるで出来の悪いSFかと思われるせる内容だが、実は過去100年の歴史を見せ、誰がソ連の崩壊や9・11を予測できたのかと著者は問う。今後の100年で、大きく変るのは人口減の時代に入るということだ。先進国では既に女性の出産数は減り続けており、今後どんな政策を打とうがこの傾向は変わることはない。人口減は人々の生き方や国家の行動を変えてしまうのだ。また、宇宙戦争は科学技術の急激に発達させ、太陽エネルギーによる宇宙発電の世界になる。そのため、COP15で揉めている化石燃料とはおさらばとなり、人口減とともに二酸化炭素排出問題は自然解決してしまうのだ。

著者のフリードマン氏はRAND研究所出身、ここでもRANDが関係している。